矯正治療をお考えの方で多いお悩みのひとつである「すきっ歯」は、審美性(見た目)に大きく影響します。
すきっ歯であることをからかわれ、コンプレックスに感じた経験のある方もいるのではないでしょうか。そんな方に検討していただきたいのが、歯科医院での矯正治療です。
歯科医院ですきっ歯を治す方法はいくつかありますが、最近話題のマウスピース型矯正装置でも空いた隙間を閉じて綺麗な歯並びが実現できます。
マウスピース型矯正装置は、透明なマウスピースを装着して少しずつ歯並びを治していく歯列矯正の方法です。そのため、従来のワイヤー矯正より治療に多少時間はかかる場合もあるものの、目立たずに矯正できるので、芸能人をはじめ人と接する機会の多い職業や接客業の方から人気を集めています。
現在マウスピース型矯正装置の種類には、さまざまなものがあります。中でも、「マウスピース型矯正装置・インビザライン」は他のマウスピース矯正ではできないような難しい歯並びにも対応している矯正器具です。世界各国の歯科医院で採用されており、その豊富な治療実績とデータで日々進化を続けています。
この記事では、すきっ歯についてとマウスピース型矯正装置ですきっ歯を治療するメリットや費用、マウスピース型矯正装置・インビザラインがおすすめの理由についてご紹介します。
すきっ歯とは
「歯と歯の間に隙間があって笑うのが恥ずかしい」「幼い頃すきっ歯をからかわれた経験がある」
すきっ歯は前歯の真ん中に隙間が空いているケースも多く、笑うときに歯が見えると目立ってしまうため、思いっきり笑うのが怖くなり、口元を隠す癖がついてしまっている方も。
しかも、すきっ歯を放置することによって審美性だけでなく咬み合わせなどさまざまなリスクもあるため、悪影響が出る前に早めに治療しておくことが大切です。
ここではまず、すきっ歯について詳しく解説します。
不正咬合の代表的な症例
すきっ歯とは、歯と歯の間に隙間が空いている状態のことで、「空隙歯列(くうげきしれつ)」という不正咬合のひとつです。その中でも、前歯の中央に隙間がある状態のことを「正中離開(せいちゅうりかい)」と呼びます。
叢生(そうせい)という歯並びは、スペースが足りず歯が重なり合いガタガタになっていますが、その反対に隙間が余っている空隙歯列も悪い歯並びの代表といえる状態です。
6歳から7歳の歯が生え替わりはじめる時期の子どもは、すきっ歯になっていることが多いです。これは、永久歯が生えるスペースを確保するために、顎の骨が大きく成長していることを示しています。
通常であれば、子どもの成長とともに永久歯が生えて自然と隙間はなくなっていきます。しかし永久歯がすべて生えそろったにもかかわらず、歯と歯の間に隙間が空いている場合は、すきっ歯の可能性もありますので、1度歯科医院で診てもらった方がよいでしょう。
すきっ歯の原因
すきっ歯の原因には、先天的な原因と後天的な原因があります。以下は、それぞれをまとめたものです。
すきっ歯の先天的な原因
- 前歯の根の間に(骨の中)過剰歯がある(正中過剰埋伏歯)
- 顎の大きさに対してもともと歯が小さい(矮小歯)ためにスペースが余る
- 先天性欠損歯があって歯の本数が少ない
- 歯の捻転や遠心傾斜
- 上唇小帯(上唇内側のすじ)が発達している
すきっ歯の後天的原因
- 前歯の裏に舌を押し付ける癖がある
- 幼少期に指しゃぶりを長くしていた
- 爪を噛む癖がある
- 重度の歯周病で歯がガタついている
一般的に、すきっ歯は生まれつきの骨格や歯の大きさなど、遺伝的な原因以外では事故や怪我などを除いていきなり生じることはありません。
後天的な原因ですきっ歯になるケースでは、日常生活の中での癖が原因で徐々に歯と歯の間に隙間ができることも原因だといわれています。この場合、原因となっている癖や習慣を直さなければ、治療後も再発する恐れがあるので注意が必要です。
すきっ歯を放置することによるリスク
すきっ歯は、見た目の美しさを損なうため、コンプレックスを抱えてしまう方も少なくない症状です。また、審美性だけでなく機能的な影響を受けやすい面も多く、さまざまなリスクが高まってしまいます。
以下は、すきっ歯を放置することによるリスクの例です。
- 見た目がコンプレックスになる
- 歯と歯の隙間から空気が漏れ、とくにサ行やタ行が発音しにくくなる
- 歯の間に食べ物が詰まりやすく、虫歯や歯周病になりやすい
- 噛み合わせが悪くなり、胃腸に負担がかかる
すきっ歯は歯と歯の隙間から空気が抜けるため、発音しにくくなることはよく知られています。
ほとんどの方が、歯と歯の間の隙間だけに注目しがちですが、すきっ歯を放置することによるリスクはそれだけではありません。すきっ歯で咬み合わせがズレてしまうと、顎の関節などに余計な負担がかかる可能性もあります。
これらの負担は徐々に積み重なり、やがて大きなトラブルにつながる可能性もあるため注意が必要です。
マウスピース型矯正装置ですきっ歯を治療できる?
すきっ歯の治療法にはダイレクトボンディングやラミネートベニアなども検討されますが、歯を削らなければならなかったり、永久的なものではないというようなデメリットもあります。
「できるだけリスクが少なく、自分の歯を活かした治療が受けたい」
そんな方におすすめなのが、マウスピース矯正です。ここでは、マウスピース矯正ですきっ歯を治療するメリットや期間についてご紹介します。
マウスピース型矯正装置ですきっ歯を治療するメリット
マウスピース型矯正装置は、透明のマウスピースを装着して徐々に歯並びを整えます。以下は、マウスピース矯正ですきっ歯を治療するメリットです。
- マウスピースは透明なため、周囲の人に矯正していると気づかれにくい
- 自分で着脱可能なため、日常生活への影響が少ない
- 痛みが少ない
治療の進行具合に応じてマウスピースを交換しながら、歯と歯のすき間を埋めていきます。
従来のワイヤー矯正とは違い装置を自分で取り外せます。そのため、食事や歯磨きが通常と同じようにできるのは大きなメリットではないでしょうか。また、マウスピース自体も洗いやすいので、清潔を保ちやすいのもポイントです。
マウスピース型矯正装置の費用
マウスピース型矯正装置は保険適用外の治療です。具体的な費用については、歯科医院によっても異なりますが、ある程度高額になることは知っておきましょう。
すきっ歯の場合、前歯のみの部分矯正は20万円から40万円程度、全体矯正で40万円から80万円程度です。
低価格で短期間に治療が行えるため、費用に不安のある方やはじめて矯正治療を受ける方でも挑戦しやすいのが部分矯正です。しかし、症例によっては部分矯正で治せないすきっ歯もありますので、歯科医師とよく相談して最適な治療を受けましょう。
マウスピース型矯正装置ですきっ歯を治すのに必要な期間
マウスピース型矯正装置は歯を動かす期間と、綺麗に整った歯並びが元に戻らないようにする保定期間の2つの期間があります。
歯を動かす期間は、歯と歯の隙間の広さや歯並びの状態、噛み合わせにもよりますので、個人差があります。すきっ歯だけを改善したい場合、3ヶ月程度で治療を終えることも可能です。
一般的に、年齢が若い方は代謝も活発で歯が動きやすいため、治療期間が短くて済むことも多いです。
保定期間については、歯を動かす期間と同じ期間かけることも多いですが、歯を後戻りさせないためにもしっかりと守るようにしましょう。
重度のすきっ歯はワイヤー矯正と併用
歯と歯の隙間が歯1本分以上空いている場合など、患者さんの状態によっては、マウスピース矯正とワイヤー矯正を併用して治療を行うこともあります。
歯を大きく移動させる治療には、マウスピース型矯正装置よりもワイヤー矯正の方が向いています。そのため、重度のすきっ歯では治療の最初にワイヤー矯正で歯をある程度動かしてから、マウスピース型矯正装置で理想の歯並びに整えていく方法をとることも多いです。
ただし、この方法はワイヤー矯正とマウスピース型矯正装置のどちらか単体での治療よりも、さらに深い知識と経験が必要となります。
すきっ歯の治療にマウスピース型矯正装置・インビザラインがおすすめの理由
マウスピース型矯正装置・インビザラインは、マウスピース矯正の中でも適応する症例が多く、システムの種類が豊富なため、すきっ歯の治療でマウスピース矯正を検討している方にぜひおすすめしたいブランドです。
とくに、マウスピース型矯正装置が不向きだといわれている全体矯正も、インビザラインならワイヤー矯正と変わらない仕上がりが可能です。また、部分矯正についても前歯に特化したシステムがありますので、比較的低価格ですきっ歯が治療できます。
歯の型取りは最初の1回で最後のマウスピースまで出来上がってきます。歯科医院によっては口腔内スキャナーで歯をスキャンするだけで歯型を取れます。嘔吐反射が出てしまう方でも、不安を感じることなく快適に型取りができるのもおすすめできるポイントです。
まとめ
すきっ歯についてとマウスピース型矯正装置ですきっ歯を治療するメリットや費用、マウスピース型矯正装置・インビザラインがおすすめの理由についてご紹介しました。
すきっ歯は、放っておいて自然に治るものではありません。治すためには矯正治療が必須となりますので、見た目も気にせず日常生活に支障の出にくいマウスピース型矯正装置ですきっ歯を治療してみてはいかがでしょうか。
「末広町矯正歯科」では口腔内スキャナーを完備し、患者様にできる限り負担の少ない矯正治療を心がけております。
当院では患者様一人ひとりに最適な治療法をご提案いたしますので、すきっ歯で矯正治療を検討されている方は、
ぜひ一度千代田区の矯正歯科専門・「末広町矯正歯科」までご相談ください。