インビザライン矯正では、治療の一環に「ゴムかけ」という処置があります。
「1日中、ずっとマウスピースを装着するだけでも大変なのに…」
矯正治療をされている人の中には、こう感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。
しかし、ゴムかけは歯を動かす補助的な役割をするだけでなく、治療期間やインビザラインの成功にも大きく関わるものです。
本記事では、インビザラインのゴムかけについて、仕組みや効果、注意点までコンパクトにまとめて解説していきます!
ゴムかけがなぜ必要なのか疑問に思っている人は、ぜひ最後までご覧になってみてください。
インビザラインに必要なゴムかけとは?
インビザライン矯正では、治療の補助として「ゴムかけ」という処置をします。
ゴムかけをする目的は、ゴムが引っ張り合う力を利用して、歯並びや噛み合わせを整えることです。
ゴムかけを始めるタイミングになると、マウスピースや歯にボタンという突起を取り付けます。
ボタンを付けたら、「顎間ゴム」や「エラスティック」といわれる輪っか状の医療用ゴムをひっかけて、歯の移動を促進していきます。
インビザラインを成功させるためのゴムかけは、治療の大事なステップです。
インビザラインのゴムかけはどんな効果がある?
インビザラインをする際、どうしてマウスピースだけでなく、ゴムかけもする必要があるのでしょうか?
それはゴムをかけることで、治療期間の短縮や、さまざまな症例への矯正効果がアップするからです。
ゴムかけの効果は、主に次の3点です。
治療期間を短縮できる
ゴムかけをするメリットの1つは、治療期間を短縮できることです。
マウスピースだけで治療をするよりも、ゴムかけをしたほうが、歯に大きな力を歯に与えられます。
結果として、より早く歯を移動でき、歯並びを整えることができるのです。
噛み合わせを整える
上下にずれた噛み合わせを整えるのも、ゴムかけの大事な役割です。
一般的に、マウスピースは左右の歯並びの調整は得意ですが、上下のバランスを改善するのには不十分だといわれます。
ゴムかけをすることで、いわゆる出っ歯や受け口など、インビザライン矯正だけでは対応できない症例をカバーすることができます。
微妙なズレも改善できる
インビザラインのゴムかけは、歯列がある程度整ってきた治療の後半で行うものです。
ゴムかけはマウスピースではカバーできない、微妙なズレを改善してくれます。
噛み合わせの最終調整として、矯正治療の仕上がりを決めるのも、ゴムかけの効果だといえるでしょう。
インビザラインのゴムかけの時期・期間・時間は?
ゴムかけの効果を理解したら、次はゴムかけをするタイミングや装着時間について知っていきましょう。
ゴムかけの時期・期間・時間について、1つずつ解説していきます。
開始時期
ゴムかけの開始時期は、患者様ごとの症例で変わってきます。
もっとも多いのは、インビザライン矯正の中盤から後期にかけて開始するケースです。
歯並びによっては、早めの段階でゴムかけを開始する場合もあります。
歯並びのガタガタが改善されて噛み合わせの調整に入る時期に、歯科医師よりゴムかけの指示が出るので、それに従ってゴムかけをスタートします。
装着期間
ゴムの装着期間も、症例や目的によって異なります。一般的に多いゴムかけの期間は、数ヶ月程度というものです。
歯の移動が少しであれば1ヶ月という場合もありますが、噛み合わせを大きく変える場合には半年以上というケースもみられます。
ゴムかけは歯を理想とする場所へ移動させることが目的なので、患者様の実際の歯の移きを確認しながら、装着期間や終了時期を決めていきます。
装着時間
ゴムかけをする時間は、マウスピースの装着と同様、1日20時間以上が必要です。
食事の際は取り外すので、これまで通りご自分の歯で食事ができます。
インビザラインの治療中は、食事の時以外はマウスピースとゴム、両方とも装着し続けましょう。
インビザラインのゴムかけで注意するポイント
ここからは、ゴムかけをする際に注意したいポイントを7つ、ご紹介していきます。
正しい場所にひっかける
ゴムかけでまず注意すべきことは、正しい場所にひっかけることです。
正しくない場所にゴムをかけてしまうと、歯が計画通りに動かず、理想の歯並びにならなかったり、治療期間が延びてしまう可能性があります。
歯科医師は、患者様の歯の動きや矯正する力の強さを考えて、装着場所を指定します。
初めのうちは慣れないかもしれませんが、突起の位置を鏡で確認するなどして、しっかりと適切な場所にゴムをかけましょう。
1日20時間以上つける
ゴムかけの矯正効果は、装着時間によって決まります。
そのためゴムを1日20時間以上つけることは、非常に重要なポイントです。
「ゴムかけは補助的なものでしょ」と思われる方もいるかもしれませんが、その考えは誤りです。
治療計画は、マウスピースと同様にゴムかけも、20時間以上の装着を想定して作られています。
装着時間を守らなければ、予定通りの効果を得られないだけでなく、後戻りや噛み合わせのトラブルを招く場合もあります。
食事中はゴムを外す
ゴムを装着したまま食事をしてしまうと、食べ物がゴムに付着したり、ゴムが外れたり切れたりする原因となりかねません。
最悪の場合、誤ってゴムを飲み込む可能性もあります。
マウスピースの着脱と同じように、食事中は忘れずにゴムを外しましょう。
ゴムは毎日取り替える
基本的に、ゴムは毎日取り替えます。
それは衛生面への配慮だけでなく、何日も使ってしまうとゴムが劣化して、矯正力が弱くなるからです。
ゴムかけの効果を最大限に発揮させるためにも、1日1回は新しいものに交換しましょう。
また、ゴムに関しては、常に矯正力を左右均等にすることもポイントです。
そのため、左右どちらかだけが切れてしまった場合でも、ゴムは必ず両方取り替えましょう。
ボタンが取れたら歯科医院に連絡する
万が一、ゴムをかけるボタンが取れてしまったら、すぐに歯科医院に連絡しましょう。
次の通院日まで放置したままにすると、治療計画に影響が出たり、仕上がりが変わってしまう恐れがあります。
ボタンが破損したり欠落した時は、すみやかに対応しましょう。
外出時は替えのゴムとホルダーを持ち歩く
外出時にゴムが切れてしまった場合に備えて、替えのゴムとホルダーを持ち歩くと安心です。
装着場所によっては、ゴムが噛み合わせ部分に当たりやすく、噛んで切れてしまうこともあります。
ゴムの装着時間が短くなれば、インビザラインの成功にも影響が出てくるので、外出時にゴムが切れてしまった際も、なるべく早く新しいものに付け替えましょう。
1週間以上痛みがある場合は歯科医院に相談する
ゴムには伸縮性があるため、かけ方によっては歯に過剰な力がかかる場合があります。
適切なかけ方を覚えることで、通常は痛みはなくなりますが、1週間以上痛みが続くようであれば、ほかのトラブルの可能性もあります。
その場合は遠慮せず、歯科医院に相談しましょう。
インビザライン矯正は『末広町歯科・矯正歯科』までご相談ください!
インビザラインのゴムかけについて、効果や注意点などをご紹介しました。
マウスピース同様、日々手間をかけてゴムかけをするのは、噛み合わせの細かいズレなどを整え、より美しい歯並びに仕上げるためです。
指定されたゴムの装着場所や期間などを守り、ゴムかけまで徹底して治療をやり遂げて、インビザライン矯正を成功に導きましょう!
矯正治療は、どの歯科医院で受診しても、同じ結果になるとは限りません。
末広町歯科・矯正歯科では、インビザライン矯正を含め、患者様1人1人のお悩みやご希望に合わせた幅広い治療のご提案が可能です。
最新の医療施設と感染対策を徹底した環境、そしてプライバシーを重視した個室空間のもと、多様な症例を治療してきた矯正歯科専門の医師が多数在籍し、矯正治療を行っております。
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