「歯と歯の隙間が気になる」「ガタガタの歯並びをどうにかしたい」
など、歯並びが悪いことでお悩みになっている方は意外と多く、最近では歯科医院への相談を検討している方も増えてきています。これは、歯並びが人の第一印象を左右するといわれている重要なパーツであることが、少しずつ一般的に浸透してきているためです。
歯並びを綺麗にする治療には、大きく分けて2種類あるのをご存知ですか?
一つは自分の歯を並べ替えて歯並びを整える「矯正治療」。そしてもう一つは人工的な被せ物で歯並びを綺麗にする「美容矯正」です。
どちらも歯並びを改善する治療のことですが、傍目から見ると2つの治療の違いは少しわかりにくいかもしれません。
そこでこの記事では、美容矯正の詳細と矯正歯科との3つの違い、マウスピース型矯正装置がおすすめの理由についてご紹介します。
美しい歯並びになる美容矯正とは
笑ったとき、歯並びが美しいと笑顔がとても素敵に見えます。美しい歯並びを手に入れて、自分に自信をもちたいという方も多いのではないでしょうか。
冒頭でもご紹介したように、歯並びを整える治療には2種類あり、美容矯正もその一つです。美容というと女性が行うもの、もしくは美容整形などといったイメージを抱く方も多いですが、歯並びを整える美容矯正とは、一体どのような治療なのでしょうか。
ここでは、美しい歯並びになる美容矯正についてご紹介します。
美容矯正とは
歯並びを美しくする美容矯正とは、見た目を短期間で改善することが目的の治療です。見た目の美しさに重点を置いて治療を行うため、美容外科クリニックなどでも取り扱われています。
美容矯正では、セラミックやジルコニアなどの素材を使用した治療法で歯並びを整えることが多いです。別名クイック矯正や、セラミック矯正とも呼ばれ、歯並びだけでなく歯の色や形を変えられます。
セラミックやジルコニアを使用した矯正には、大きく分けて以下の2種類の方法があります。
- ラミネートベニア:前歯の表面を0.5mmほど削り、セラミックやジルコニア製の薄い板を貼り付けて歯の見栄えをよくする。歯に隙間がある場合や歯が大きすぎるなどの問題を改善できる。
- クラウン:自分の歯を小さく削り、セラミックやジルコニア製のクラウン(被せ物)を被せることで歯並びの見栄えをよくする。部分的な歯並びの矯正も可能。
美容矯正では、歯並びを良くするために自分の歯を削って治療を行います。歯並びを大きく変えたい場合には、歯の神経を抜いたり健康な歯を抜歯したりする可能性もあるので、治療を受ける際はよく検討するようにしましょう。
また、ラミネートベニアやクラウンは、破損や経年劣化により定期的に作り直す必要が出てくるため、注意しなければいけません。
審美歯科と美容歯科は同じ?
美容矯正を受けられる診療科には、審美歯科と美容歯科の2種類があります。この2つの診療科に明確な定義はありませんが、以下の特徴によって漠然と使い分けられているのです。
以下は、審美歯科と美容歯科の特徴です。
審美歯科
歯や歯茎、咬み合わせなどの機能回復や改善を重視し、それらの機能を維持可能な範囲で外見の美しさを向上させる診療科。特徴的な部分を自然に見えるように治す治療がメインです。
美容歯科
歯や歯茎、咬み合わせなどの機能や維持で犠牲になる部分があっても、外見の美しさを第一に考えて治療を行う診療科。美容整形全般が診療範囲となるため、歯並びを整えるだけでなく意図的に八重歯にしたり、出っ歯になるようにしたりと患者さんの希望を叶えていきます。
美容矯正と矯正治療の3つの違い
美容矯正は、主に歯を美しく見せることを目的として歯並びを治す治療です。それと同じように矯正歯科でも歯並びを改善するための治療を行っているのですが、この2つの治療の違いはなんなのかご存知ですか?
ここでは、美容矯正と矯正治療の3つの違いについてご紹介します。
目的が違う
美容矯正と矯正治療は、歯並びを改善する目的が違います。以下にそれぞれの特徴をまとめました。
美容矯正の特徴
- 自分の歯を削って治療を行うケースが多い
- 見た目の美しさが手に入る
- 咬み合わせへのアプローチはほとんどしない
- 患者さんの希望を叶えることが目的
矯正治療の特徴
- 基本的に歯を大きく削る治療は行わない
- 悪い歯並びや咬み合わせなどの根本的な原因を改善する
- 咀嚼などの機能面を改善する
- 正しい咬み合わせや歯並びへ導くことが目的
- 人工の歯ではなく自分の歯で咬める
美容矯正と矯正治療は、同じ歯並びを改善する治療でも、目的と治療法が異なります。歯並びを治療したいのであれば、自分の目的を明確にして、どちらの治療を受けるか考えるとよいでしょう。
治療期間が違う
美容矯正と矯正治療では、歯並びを整えるのにかかる治療期間が違います。どちらも治療が終了すれば歯並びは綺麗に整いますが、矯正治療は長期間にわたるケースが多く、美容矯正は比較的短期間で治療を終えられるケースが多い点でも違います。
一般的な美容矯正は数週間から半年以内、矯正治療は約1~3年の治療期間が必要です。
治療期間は長くなるものの、歯の機能を改善するとともに顔の歪みや骨格の問題などを自然に整えられるのが矯正治療です。一方の美容矯正は、顔の歪みなどに対して出ている箇所を削ることで対処するため、治療期間が短くて済みます。
保険が適用するかどうかが違う
美容矯正と矯正治療は、保険適用による治療が受けられるかどうかでも違いがあります。
日本の保険制度では、「疾病」や「機能回復」を目的とした治療には保険が適用されるため、美容矯正の場合には保険が適用されません。
一方、矯正治療はすべてではありませんが、先天的に顎の骨などに問題がある場合に行う矯正治療や外科矯正では、保険診療による治療が受けられます。
保険適用を受けずに歯並びを整える場合は、歯科医院によって費用に差があるため、事前によく確認してから治療を受けるようにしましょう。
マウスピース型矯正装置がおすすめの理由
近年、歯並びを綺麗に整える矯正治療の中でも、透明のマウスピースを歯に装着するだけで歯並びを整えられる、マウスピース型矯正装置が話題となっていることをご存知ですか?
従来の矯正治療というと、金属製の装置とワイヤーを歯に装着し歯並びを徐々に整えていくワイヤー矯正が主流でした。しかし、マウスピース型矯正装置の登場により、治療期間も見た目を気にすることなく矯正治療ができるようになりました。
ここでは、マウスピース型矯正装置が美容矯正としてもおすすめの理由を2つご紹介します。
ホワイトニングも同時にできる
美容矯正を行っている審美歯科や美容歯科では、歯並びの治療だけでなく歯のホワイトニングも同時に行う方が多いです。
一方の矯正歯科では、従来のワイヤー矯正では矯正治療とホワイトニングを同時に行えませんでした。しかし、マウスピース型矯正装置であれば、マウスピースにホワイトニング剤を入れて装着することでホワイトニングまで同時に行えるため、綺麗な歯並びと歯の白さを同時に叶えられるのです。
マウスピース型矯正装置中にホワイトニングができれば、矯正治療のモチベーションもアップするため、非常におすすめです。
自然とダイエットができる可能性もある
個人差はありますが、マウスピース型矯正装置を開始すると自然と体重が落ちることもあります。なぜなら、マウスピース型矯正装置の特徴として、食事と歯磨きの間以外の時間はマウスピースを装着するというルールがあるからです。
以下は、マウスピース型矯正装置で自然とダイエットになる理由として考えられることです。
- 間食の際もマウスピースを外す必要があるため、面倒になって食べなくなるから
- 食事や間食の後は必ず歯磨きをする必要があり、間食が減るから
- マウスピース装着時は、水か砂糖の入っていない炭酸水しか飲んではいけないから
マウスピース型矯正装置は、1日の装着時間が20時間以上というルールも。食事と歯磨きのとき以外に頻繁に外してしまうと、装着時間を守れない可能性が出てきます。
矯正治療はダイエット目的ではじめるものではありませんが、本気で歯並びを治したいと思っている方であれば、効果をしっかりと感じるためにもルールを守るはずです。
そのため、無駄な飲食が減り、自然とダイエットになる可能性は十分あるのではないでしょうか。
まとめ
美容矯正の詳細と矯正歯科との3つの違い、マウスピース型矯正装置がおすすめの理由についてご紹介しました。
歯並びを綺麗に整える治療には、審美歯科や美容歯科で受ける美容矯正と、矯正歯科で受ける矯正治療があります。美容矯正は主に見た目を整えることを最優先としている一方で、矯正治療では自分の歯を活かして歯並びを整えるとともに、咬み合わせまで治療を行います。
矯正治療は、治療期間が長くなるためすぐに歯並びが綺麗になるわけではありません。しかし最近では、目立たない治療法も選択できるようになってきていますので、歯並びを整えたい場合は、まずは矯正歯科へ相談してみることをおすすめします。
当院には、技術力に自信のある日本矯正歯科学会認定医が多数在籍している矯正歯科専門医院です。
目立たずに矯正治療ができるマウスピース矯正も取り扱っており、口腔内を3Dスキャンする専用の機器を用いることで、患者様の理想の歯並びをシミュレーションし、実現します。
綺麗な歯並びになりたい方は、ぜひお気軽に千代田区の矯正歯科専門医院・「末広町矯正歯科」までご相談ください。